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形態の基礎理論 曲面

執筆者の写真: 吉岡徹吉岡徹

更新日:2021年4月23日

6,曲面

平面は空間に置かれた3点. 1点と1直線、相交わる2直線、あるいは平行な2直線等により決定される無限の広がりを持つものである。平面が2面以上関わると立体構成が得られ、立体の概念への導入となる。表面が表面や曲面で構成された三次元の物体を立体(solid)と言う。このうち平面のみによるものを多面体(polyhedron)といい,曲面(eur-ved surface)を含むものを曲面体(solid of curved surface)という。三角柱(triangular prism),四角錐(quadrangular))などは多面体であるが円柱(circular cylinder)や円錐(circularcone)などは曲面体となる。

点を移動すると線(直線、曲線)ができ、線が移動すると面(平面、曲面)ができる曲面上の直線または曲線を母線(generatrix)といい、母船の移動を規定するものが線であるときは導線(directrix)、平面であるときは導面(directing plane)と言う。曲面上を移動する母線の任意の位置における、それを面素(element)語と言う。曲面のうちで、直線面素が含まれていれば線識面(ruled surface)、それ以外は複局面(double curved surface)となる。曲面は次項のように分類できる。





曲面において、その表から裏へ連続的な運動によって移動できると考えられるもの(曲面を限っている境界線を越えないで)を単側局面、そうでないものを両側曲面と言う。実用的で一般的なのは後者で、これを線識面と複曲面とに分ける。

直線が一定の方向を保ちながら円の周りを移動すると円柱が作られる。また一定点を通る直線が円に沿って移動すると円錐できる。このようにその曲面上に直線面素が考えられるものが線識面で、それ以外を複曲面と言う。線識面には、その面上の任意の1点を通る1方向だけの直線面素(単線面素)と2方向の場合(伏線識面)とがある。複曲面には境界を持たず閉じている閉腹曲面と、境界のある開腹曲面とか考えられる。


単線識面には錐面(conical surface)、柱面(eylindrical surface)、類似ねじれ面(convolute)、錘状面(conoid)、柱状面(cylinedruid)、つるまき線面(screw surface)などがある(図2,38)。複線識面としては双曲放物線面(hyperbolic paraboloid)、単双曲線面(hyperboloid of one sheet)などがある(図2.38)

 閉腹曲面には球面(spherical surface)、楕円面(ellipsoid)、円環面(ドーナツ面    annular torus)などがある(図2・38)。

開複曲面には楕円放物線面(elliptic parabolid)、複双曲線面(hyperbo-loid oftwo sheets)などがある。また単側曲面にはクラインの壺とメビウスの帯がある(図2,38)

長方形の紙(図2,39)のABCDの位置を辺ABとDCをの図ように、そのまま貼り合わせると表と裏ができる。しかし一回ひねってAとC、BとDが合うように貼り合わせると表と裏の区別のない曲面ができる。これをメビウスの帯と言う。このメビウスの帯の面の中央をハサミで切っていくと3回ひねったメビウスの帯となる(図2・40)。


2本の線を描き、切っていくと、一回ひねったメビウスの帯とが、3回ひねったメビウスの帯とが絡み合っていたものができる(図b)

2回ひねったメビウスの帯を曲面の中央で切り離すと、2つのメビウスの帯ができる(図c)

このメビウスの帯は数学者メビウスが19世紀に発見したものである。このメビウスの帯は開いた単側曲面の例であるが、閉じた単側曲面となるのがクラインの壺で、円柱を図のように途中から内部の端に貼り合わせてできる曲面で表と裏がない(図2.41)







                                                

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