• 吉岡徹

形態の基礎理論・・形態・・リズム

更新日:2021年4月23日

リズム(rhythm)

リズムは,広義において反復、交替、漸移、均斉と訳され、本来は音楽、舞踊などの時間的現象についての言葉で、「相互に連続する音の変化の時間的規則性」と解釈される。文学においては「語句の流れ、音節の長短、強弱による韻律」のことである。リズムは同じ、あるいはそれと似た現象が反復、交替することで、律、節奏、律動のことをいい、音楽、詩、舞踊、音楽などの時間的芸術の基本的要素となる。

リズムは要素の配列によって、イメージが異なり、間隔が一定の場合には単調で退屈になりやすく、また間隔が幾何級数的に変化するときには、構成も強まるが、統一にかけ混乱しやすい傾向となる。

図2.56aは等間隔で単調な構成となっているが図bは図aより間隔の配列に変化が見られ、リズム感が生じている。図cは図a、図bに比較して、異質な図形が加わっているために、全体に不調和でリズム感が失われている。図dは線の長さ感と間隔に空間的、時間的にリズム感が見られ、その表現は三次元的なものとして示されている。

視覚的統一は要素の大小、強弱によって本能的に生じ、それは規則性、秩序性の条件をつくる。植物の葉、枝の生長、貝の断面、結晶の構成など自然的形態の多くは視覚的リズムを示すが、その表現の内容は各々によって異なり、植物は生長的リズム、呼吸は生理的リズム、音楽は時間的にズムが示されている。リズムは時間的概念として、視線を効果的に誘導させる視覚動勢(visual movement)を持ち、流動、反復、漸移などを示し、色彩構成の強弱、明暗、形態の繰り返しなどにおいて効果的な表現方法となる。